トップガン マーヴェリック

君はトップガンで「泣く」事を想像出来るだろうか?

トップガン。当時あそこまで空戦を「っぽく」演出出来る作品は無かったし、トム・クルーズの「ベタなハンサムの美学・不死の美学」を真っ当に描いた作品も少ないと思う。

「DANGER ZONE」はトップガンの曲だし、「F-14(トムキャット)」はトップガンの機体。アフターバーナーやコブラもトップガンで初めて見た。GPZ-900Rもトップガンでお馴染みの単車。

トップガンの衝撃は本当に凄まじく、日本でベストガイが猿真似で制作される程である。

トップガン マーヴェリック。

マーヴェリックは相変わらず何かをやらかそうとしている時に「何を考えているんだ?」という目を、前作と同じ目をする。
衝動的だが死にたがりではない。自分が後悔しない生き方を貫いているのも変わっていない。そして、その割に他人を大切にする。
トム・クルーズ作品にしては珍しく「老い」を描いている。そしてそれを謎パワーで無かった事にする。というか若い頃より凄い事にしちゃう。とんでもない事にそれに不思議な説得力がある。

トム・クルーズ(とブラッカイマー)はトップガンというIPを本当に愛していて、というか愛が強すぎて「俺たちが撮りたいトップガン」が撮れるのをずっと待っていたとしか思えない。どうしても満足のいく状況作りが無理であればトップガン マーヴェリックは存在しなかったかもしれない。

前作を観ていれば「ああ、完全なトップガンよ…」だし、観ていなければ「これがトップガンか…」になるのが凄い。

こういう映画は今後マジで観れない可能性が高いと思う。
シナリオも充分エモくて完璧な続編&今では数少ない分かりやすいエンタメであり、編集も良く、役者にガチ耐G訓練受けさせたりコクピットに小型IMAXカメラ6つ付けて、かつ役者自身にそれ操作させたりとか、予算の問題よりも「こういう画が撮りたいから何とかするのでお前らも宜しくな」のクレイジーさが極まっていて、これマネ出来るプロダクトあんの?って感じ。
またコロナ禍においても先行配信は絶対に許さずに、2年遅れてでも劇場大スクリーンで観てくれ!というのも、トム・クルーズ(とブラッカイマー)の熱意の表れだと思うし、実際IMAXで観るべき「エンタメ映画」だと思う。

小難しい考察もいらない。とにかくトップガン マーヴェリックという作品をスクリーンで観ればいい。
何か面白い映画ないかな~とか、日常に疲れている人とか、スッキリ出来ると思う。

観た後には「映画観たわ~」しか残らない。
この作品はそれでいいと思う。観終わった後非常に気持ち良かった。

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