ブラックホークが出ない「ブラックホークダウン」だった。
2012年に実際に起こったリビアのアメリカ領事館襲撃時の話。
援軍が来るまでの地獄の13時間を耐える、ローンサバイバーみたいな感じ。
エンタメ寄りの戦争映画で、面白かった。
トランスフォーマーより編集も雑じゃないし、パール・ハーバーみたいな無茶感も少ないので意外だった。
敵味方が曖昧、信用出来るのかどうか判らない描写とか、CIA職員とGRSの認識の乖離、最後に奇跡の逆転劇が起こる訳でもないなどは「ブラックホークダウン」よりむしろ現実的に感じるし、RPGの跳弾とか迫撃砲着弾時、被弾時のちょいグロなど戦闘描写もイカしている。
ところで「マイケルベイが戦争映画?こういうのは他の監督が良かった」みたいな感想の人いるけどそれ先入観からの~ですよね。
じゃあ「ゼロ・ダーク・サーティー」が重厚でリアルなのかよみたいな(そもそも現実と嘘で構成された話だし)。
「アメリカン・スナイパー」だってチート描写あるし。
「プラトーン」が「フルメタル・ジャケット」が「地獄の黙示録」がそんなに重厚なのかと。
別に面白ければそれでいいじゃん的な。
自分が観た映画の中で戦争の悲惨さをモロに出してると思うのは「天と地」と「八甲田山」かなー。どっちもつまんないけど、でも戦争を本当に描写するなら究極「理不尽で虚しい・何も残らない」でいいと思うのだよね。
マイケルベイ映画は何も残らないなーつって、それって戦争映画として実は正解じゃないかと思う。
尚自分は実際の政治絡みがどうこうとかは一切興味が無いし勉強する気も無い。
その辺はそういうのに詳しい人がたくさんレビューしてくれてるので後で読もうかな。
本作を観終わった流れでブラックホークダウンを観ながら書いています。
なんで一番のクソ映画が一番高いんだよ。