ドクターストレンジ マルチバースオブマッドネス ネタバレ込み

サム・ライミがMCU作品を完全に喰ったでお馴染みの本作。非常に良かったですね。

至る所にサム・ライ味が出てて楽しかった。ん?何の事かよく分からない?

アップになってから振り向くマント、ドリームウォーク時に目の中に入って更に奥に入って~とか顔が多重フェードする演出とか、窓が開いて風が吹いてそこに何かが突っ込んでいく様なカメラワーク、ダークホールドがこれネクロノミコンじゃね?とか突然開くポータルに吸い込まれる様、ゾンビストレンジが埋められた所から手を突き出す様、とかもうサム・ライミがマシマシでしたね。
何を言っているのか分からない人は死霊のはらわたシリーズを観てください。

サム・ライミを抜いて語ると
・ワンダヴィジョン
・WHAT IF…?
これディズニー+でしか観れないですけどマジで観ておいた方がいいです。ありきの話になっているので。

本作、パワーバランスが多分ぶっ壊れてて、イルミナティが超弱いです。
でも別宇宙のイルミナティだからさーって言われたら説明付くのがマルチバースのいい所かもしれない。
にしても銀河最強(の筈)キャプマベが瓦礫の下敷きで死ぬってのは…。

所でこれサム・ライミ的に重要なんですが、なんで最後にピザボール屋おじさんのブルース・キャンベルが「自分の自由に動く右手」を見ながら「終わったぞ」って言うのは、単にストレンジの魔術が解けただけじゃなくて、死霊のはらわたでぶった切ってチェーンソー付けてた右手が元に戻って、監督サム・ライミとその盟友ブルース・キャンベルが「アッシュというキャラクターの呪縛からこれで解放された」もしくは「死霊のはらわたマジ終わりだね」を示唆している訳です。第4の壁ブレイクとかデッドプールとかへのオマージュって解釈はちょっと違うと思うなー。
これに触れていない本作の考察動画などはちょっとサムライミ的にどうかなと思いますね。
何の事かわからない人はやっぱり「死霊のはらわたシリーズ」を観てください。2まででいいから。捕まるよ、マジで。

最後はエターナルズのセナ(クレア?おれコミック知らないのでなんとも…)がやってきて(色違いだから更に別宇宙のセナかもしれない)、次作でセレスティアルズ(クレアってキャラだったらエターナルズじゃなくてマルチバース関連かな~)とかどうにかすんの?でおしまい。

という訳でエターナルズも見てないとちょっとアレかもしれないですね。
まあとりあえずサム・ライミ監督作品と、彼が扱う世界観(基本的にバカバカしい描写を得意とする)てのがどういうものになるのか、は知ってた方がより面白いでしょう。
ちなみにスパイダーマンではクセが弱めなので、それだけだとサムライ味が分かりにくいかもしれない…。