ユアストーリーの罪は忘れていいです。ちゃんとゴジラだから大丈夫。
ていうかユアストーリーと本当に同じ監督なのか?ってくらい。
前情報とか、予告とか、本編と結構解釈齟齬があるという謎の現象が起こっているので、観ない方が良いと思います(自分は映画観てから観た)。観てしまったらそれは嘘情報だと思って忘れましょう。
ちゃんと「ゴジラ」です。
洋物テンポじゃない。ちゃんとしてる。
では何が「ちゃんとしてる」なのか。
・ゴジラのフォルム
・人類の無力感 ゴジラの圧倒感
・銀座
・ゴジラのモーション
・倒し方
これやっぱレジェゴジも十分凄いんですけど、日本のゴジラはやっぱこうだよなって感じなんですね。
後ギャレゴジは間の取り方がダル過ぎるんですが本作は結構絶妙な間でいいカットが来る。
シンゴジは、ガチガチ特撮オタ向け。
マイゴジ(本作)は、シンプルに怪獣映画は好きだぜ向け。
という感じですかね。
でもバニゴジライクな表現、とにかくゴジラだからうるせえ!という圧倒感ちゃんと出てて、いいですね。
うーんな所。
人間ドラマ、まぁ確かにダルい所もあるんですけど、荒唐無稽じゃないのでいいです。でも、そんなに丁寧にやらんでいいでしょうて感じ。
vsゴジラというかそこに至る過程、戦後直なのに「メッセージ」なんてセリフ回りとか、結構武器物資潤沢じゃんとか、倒し方が初代を想起させるとか、皆の命をくれとか、2万tをよくそんな脆弱なクレーンで引き揚げられるなとか。
が
普通の人はシンゴジより観やすいと思います。アルマゲドンバトルシップ逆シャアで、王道ストーリー。すっごいわかりやすいカタルシスあります。
ただ、シンゴジみたいな「お前らに俺様の特撮を食わせてやるぜ!」ってのが好きな人は少し足りないかもしれないですね。話の先も概ね予想出来る展開だし。
もうちょっと不満点
本作ゴジラ、熱戦吐く時ロボみたいなんですよね。背ビレがジャキ・ジャキ・ジャキジャキジャキ…って伸びて溜めてドン!がちょっとな。
命中エフェクトもビカ・バゴン!って感じでシンゴジよりゲームアニメっぽいタイミングだし。
モーションももうちょっと人間っぽい方がいいかな…。
倒し方の立案、装備がオーバーテクノロジー。
いい点
熱戦吐いた後の「自分も熱線威力が高過ぎてダメージ食らう描写」。
再生能力。
躊躇無く人、街を蹂躙する。少々頭は悪いけど超悪意の塊。
震電。
G細胞だろそれ?の存在示唆。
観る前相当ハードル下げてたんですけど、「良くできたゴジラ映画だなぁ」って。
なんでこれが作れてユアストーリーなのだ?みたいな。ゴジラちゃんとしてました。
ゴジラのデザインはシンゴジの方が好きですが。戦後のゴジラにしてはデザインとギミックが現代的過ぎるという印象。
所で上映中外人がスマホピカーしてたんですが、まぁ間に耐えられなかったんだろうな。
お前らにはこの情緒は分かんないよね。って思いました。
という訳でユアストーリーでもないし、ゴジ泣きでもないので、お勧めしときます。